草原が広がるキャンプ場

「バイク乗り入れ可」キャンプ場選びのポイント

荷運びの絶望から解放されたい:徒歩10分の悲劇

初めてキャンプツーリングに行った時のことを、私は一生忘れません。

「ロケーション最高!駐車場からサイトまで徒歩10分」という謳い文句のキャンプ場を選んでしまったのが運の尽きでした。

当時の私は、まだ軽量化なんて考えていない重装備キャンパー。
両手にパンパンのトートバッグ、背中にリュック、脇にテント。

ライディングブーツで砂利道を歩くのは、もはや苦行を超えて罰ゲームでした。

結局、往復3回。
設営を始める前に汗だくになり、体力ゲージはゼロ。

楽しみにしていた焚き火をする元気もなく、ただ寝袋に潜り込んだだけの惨めな夜でした。

あの時の絶望感から、私は心に誓いました。
バイク乗り入れ可能こそが、キャンツーにおける正義であると。

乗り入れ可のメリットは、単に楽なだけではありません。
愛車をテントのすぐ横に置けるという圧倒的な安心感です。

盗難やイタズラのリスクが激減しますし、何より自分のテントとバイクを並べて眺めながら飲むコーヒーやお酒は格別です。

サイトに着いたらスタンドを立て、サイドバッグから荷物を降ろせば、そこがもうリビング。

この無駄のないスマートな動線こそが、デザイナーである私が求める究極の機能美なんです。

地面の硬さは死活問題:スタンド埋没を防げ

乗り入れ可のサイトを選ぶときに、絶対にチェックしてほしいのが地面の状態です。

これはバイクの命にかかわります。
以前、ふかふかの芝生サイトに喜び勇んで乗り入れた時のことです。

荷物を満載したバイクを停め、一息つこうとしたその瞬間、ズブズブズブ…という鈍い音と共にサイドスタンドが地面に沈んでいきました。

まるでスローモーションのように、私の愛車が左側に倒れ込み、クラッチレバーがポッキリと折れたあの光景。

あの悲しみは二度と味わいたくありません。

予約サイトの口コミや写真で、地面が土なのか、芝生なのか、砂利なのかを徹底的にリサーチしましょう。

特に雨上がりの土や、手入れの行き届いたふかふかの芝生は危険地帯です。

もし地面が柔らかそうなら、スタンドの下に敷くスタンドプレートは必須アイテム。

私はデイトナのプレートを愛用していますが、忘れた時は空き缶を潰したものや、平らな石、あるいは木の板の切れ端でも代用可能です。

サイトに到着したら、まず地面を足で踏みしめて硬さを確かめる。
これが乗り入れキャンパーの最初の儀式です。

レイアウトは愛車を愛でるためにある

せっかく乗り入れができるなら、ただ停めるだけではもったいない。
いかにバイクがカッコよく見えるかを計算してテントを張るのが、私たちの特権です。

私はいつも、焚き火の炎越しにバイクのシルエットが浮かび上がる位置、かつタンクに夕日が反射する角度を探してチェアを配置します。

自分のバイクを肴にお酒が飲めるなんて、ライダーだけの贅沢ですよね。

ただし、風向きと距離感には細心の注意が必要です。
焚き火の火の粉が舞って、大切なバイクのシートや塗装に穴を開けてしまったら泣くに泣けません。

風下には絶対にバイクを置かないこと。
そして、意外とやりがちなのが、テントの張り綱に足を引っ掛けて転んだ拍子にバイクに激突するパターンです。

夜トイレに行く動線上にペグやロープがないか、バイクまでの距離は十分か。

これらをしっかり計算してレイアウトを組むのが、スマートな大人の遊び方です。